歌川国貞(三代豊国)
「今様三十二相 始末がよさ相」
- 制作年
- 安政6年(1859)
- 判型・技法
- 大判錦絵
- 版元
- 藤岡屋慶次郎(松林堂)
「今様三十二相」は、仏の三十二の身体的特徴をいう「三十二相」をもじった揃物で、当世の女性の姿を「〜そう(相)」の題で描き分けています。本図の題にある「始末がよい」は、むだづかいをせず、物を大切に使うことをいいます。
右上のこま絵は、ほどいた着物を洗って板に張り、乾かす「洗い張り」の場面で、題の意味を絵で示しています。青く描かれた眉(青眉)と口元のお歯黒は、既婚の女性の装いです。
左下の黄色い札に、彫師・横川彫竹の名があります。髪の生え際の細い線を彫る「毛割(けわり)」は、彫師のなかでも熟練した者が受け持つ仕事でした。



